気管支ファイバー(FOB)ガイド下挿管のサポート
気管支ファイバーをガイドに挿管を行う手技でありますが、気管支ファイバーでの喉頭の観察には技術の熟練が必要です。
また、挿管困難時に行うファイバーガイド下挿管では一刻を争う状態ですので、手技者にとってストレスの高い手技になってしまいます。
その際に手技者のストレスを減らせるデバイスとして、Dams TuLip-iをご説明します。
エアウェイの確保
挿管困難時には換気をいかに行うかが重要です。そのためにエアウェイの確保を試みます。
シリコン製で薄板状のDams TuLip-iは先端が梨状窩に到達するように設計されており、舌根並びに喉頭蓋をリフトしエアウェイの確保を期待できるため、気管支ファイバー挿入の直前に麻酔マスクでの換気も可能になります。
気管支ファイバーのセンタリング
気管支ファイバーの手技の困難さの1つには気管支ファイバー自体のセンタリングのとりにくさもあると思われます。
気管支ファイバー先端はUP、DOWNの2方向にしか動かないこと、さらに気管支ファイバーに比べ、咽頭はスペースが広く、気管支ファイバーが動きすぎてしまい上下左右の感覚が狂ってしまうことが考えられます。これを解消するために、Dams TuLip-iはファイバー溝を備え、5㎜以下の気管支ファイバーをその溝に沿わせて進ませることでセンタリングを容易にしました。気管支ファイバーがファイバー溝の先端にたどり着くと、視野は声門付近へと導きます。
挿入のコツ
Dams TuLip-iは舌を引っ張った状態で挿入することで、挿入時の舌の巻き込みを減らすことができ、挿入が容易になります。