適応患者は大きく分けて4つになります。
上気道の機械的閉塞
上気道が閉塞することで呼吸ができなくなるため気管切開をする必要があります。上気道の閉塞の種類として3つに分かれます。
①喉頭の狭窄・腫瘍、奇形、炎症、浮腫、外傷、両側反回神経麻痺など
②口腔・咽頭の炎症、腫瘍による閉塞
③頚部疾患による喉頭の圧迫
下気道の分泌物貯留、排出困難による気道閉塞
脳卒中、脳炎、胸部の手術・外傷後などでは、呼吸中枢の障害、呼吸筋の麻痺・減弱、咳嗽(がいそう)反射が起こり、分泌物が下気道に垂れ込んでしまいます。これにより肺炎リスクが高くなります。そのため分泌物を吸引し除去を容易にするために気管切開を行います。また、緊急気管挿管後(経鼻、経口)2週間を過ぎて抜管できない場合も気管切開適用となります。
上気道、口腔咽頭領域手術時の気道確保
一時的に施行し、術中の麻酔ルートとして用います。他に術後の血液、分泌物の気道内流入の防止にも使用されます。術後の腫脹や出血により気道内の狭窄の可能性がある場合に予防的に施行されます。また、緊急時の気道確保の困難時に最終手段として行うケースもあります。
神経筋疾患等による呼吸筋の減弱
「下気道の分泌物貯留、排出困難による気道閉塞」と同様の理由に加え、生命維持のために気管切開孔を設け、人工呼吸器による永続的加圧調整呼吸を行います。
まとめ
今回は、気管切開の適応について記載しました。上記の内容は一般的な考えであるため最終的には主治医が判断し、処置を行いますのでご理解ください。もし気管切開に関して興味がありましたら下記の製品情報へアクセスしてみてはいかがでしょうか。
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セミナー風景
主な内容は下記の通りです。
気管切開患者ケアプログラム
・人工気道と気管切開
・留置と固定
・カフ管理
・発声
・吸引
・加湿、その他
・PMDA、ヒヤリハット報告
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