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酸素療法とは?(第八章:気管切開患者への酸素療法)

administrator 2024.08.02 2024.08.05

気管切開患者への酸素療法

気管切開患者の呼吸は、上気道(鼻腔、咽頭等)を通らないため、加湿を行うことは重要です。

方法としては、酸素療法における加温加湿か、気管切開患者用人工鼻経由で酸素投与します。

今回は、気管切開患者への酸素療法について説明します。

 

酸素療法における加湿加温

酸素流量4L/min以上で加温加湿(ネブライザー)を行います。「トラキマスク」または「Tピース(気管切開用Tアダプタ)」を使用します。

 

「トラキマスク」は気管切開チューブを覆うイメージで装着するデバイスです。注意点としては、装着状態(マスクのずれや固定の緩み等)を定期的に確認することです。患者の体動や固定の緩み等から、トラキマスクがずれ、気管切開チューブが閉塞するリスクがあります。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

トラキマスク

 

「Tピース」は気管切開チューブの15㎜コネクタに接続し、片方から加温加湿された酸素を投与します。注意点としては、吸気、呼気の流れを確認する必要があります。両側から酸素等を流した場合、呼気口がないため閉塞するリスクがあります。

また、呼気側に蛇管(15cm~30cm程)を接続することで、室内の空気を吸い込むことを防ぐことができます(室内気を吸い込んでしまうと、酸素濃度・加湿率が下がります)。

 

Tピース

 

気管切開用人工鼻による酸素療法

気管切開用人工鼻」は気管切開チューブの15㎜コネクタに接続し、加温加湿させるデバイスです。上記のデバイスと比べて、軽量で死腔が少ないのが特長です。「気管切開用人工鼻」の酸素ポートに酸素供給チューブを接続または専用のアダプタを装着することで、酸素投与ができます。酸素を直接投与することになるため酸素流量が高いと分泌物が乾燥しやすくなるため注意する必要があります。

 

気管切開用人工鼻

 

まとめ

今回は、「気管切開患者への酸素療法」について記載しました。もし、酸素療法に興味がありましたら下記の製品情報、その他お役立ち情報へアクセスしてみてはいかがでしょうか。

 

製品情報

・気管切開用人工鼻(ソフィットベント)

・酸素投与製品(カームピュアー)

・気管切開チューブ(ソフィットシリーズ)

 

関連コラム

・第一章:酸素療法の基本

・第二章:呼吸不全の基本

・第三章:急性期の酸素療法

・第四章:低流量システムの基本

・第五章:高流量システムの基本

・第六章:高流量システムの基本2

・第七章:リザーバーシステム


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