酸素の吸入方法
酸素の吸入方法には、以下に示す3つのシステムに分類されます。
①低流量システム
②高流量システム
③リザーバシステム
ただし、上記の3つの分類は酸素の流量を意味しているものではなく、患者が必要とする1回換気量を超える「酸素」と「空気」の混合ガスを供給するかしないかを意味していることが注意点になります。
今回は、高流量システムでベンチュリーマスクについて説明します。
高流量システムとは
高流量システムに分類される器具
高流量システムは、患者が必要とする1回換気量に左右されず、設定した吸入酸素濃度を安定して吸入することができます。そのため、呼吸が安定しない患者には高流量システムを選択するケースが多いです。
高流量システムには①ベンチュリーマスク(システム、マルチ)②ネブライザー式酸素吸入器があります。
①ベンチュリーマスク(システム)
①ベンチュリーマスク(マルチ)
②ネブライザー式酸素吸入器
ベンチュリー効果
ベンチュリーマスクは、患者が吸入する前に酸素と空気の混合ガスが供給されます。ベンチュリーマスクのアダプタの側面に空気を入れる孔があり、酸素ガスと空気が混ざる箇所が細くなることで陰圧が発生し、外部の空気を取り入れて酸素と空気の混合ガスを生成されます。
ベンチュリー効果
酸素と空気の混合比の調整には、酸素流出口調整式(システム)と空気取り込み口調整式(マルチ)があります。
吸入酸素濃度は24%~50%になります。そのため、吸入酸素濃度調整が必要なⅡ型呼吸不全患者に適しております。
安定した酸素供給させるため供給総流量(トータルフロー)は、最低30L/minになることを覚えて頂ければと思います。
まとめ
今回は、「高流量システムのベンチュリーマスク」について記載しました。次回は「第六章 高流量システムの基本2」について説明します。もし、酸素療法に興味がありましたら下記の製品情報、その他お役立ち情報へアクセスしてみてはいかがでしょうか。
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