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冠動脈疾患と治療法

administrator 2024.02.08 2024.02.13

狭心症とは、心筋に血液を供給する冠動脈という血管の内部がプラークなどで狭くなり、心臓の筋肉に十分な血液が流れなくなることです。心筋に流れる血液量が減ることで、心筋が一時的な酸素不足の状態になり、息苦しさや動悸、胸の痛みなどを生じます。狭心症が進むと、心筋梗塞になる恐れがあります。

  • 心筋梗塞とは?

心筋梗塞とは、心筋に血液を供給する冠動脈がプラークや血栓で閉塞することで、心筋への血液供給が遮断され、心筋に血液が流れなくなって壊死することです。

激しい胸痛と胸部の圧迫感が心筋梗塞の特徴的な症状です。壊死した心筋は元に戻りません。そのため、心筋梗塞を発症した場合は、できるだけ速やかに治療を受けることが重要です。

  • 狭心症・心筋梗塞の治療方法

狭心症や心筋梗塞には、以下のような治療が行われます。

 

内科的治療
  • 薬物治療

薬で、冠動脈を拡張させて血液の流れを回復させたり、心臓の負担を軽減したり、プラークの原因となるコレステロールを下げたりします。

 

  • カテーテル治療

冠動脈の狭くなった部分をバルーンカテーテルで拡張することや、ステントと呼ばれる金属製の拡張器を留置して広げることで、血液の流れを回復させます。

外科的治療
冠動脈バイパス術

冠動脈が狭くなっている部位よりも下流に、他の動脈をつなぎ、バイパスを作ることで血流を確保する方法です。バイパスには、胸骨の裏側を縦走する2本の血管(左内胸動脈、右内胸動脈)や、胃の動脈(胃大網動脈)、大腿内部を縦走する静脈(大伏在静脈)、前腕の動脈(橈骨動脈)が使用されます。

冠動脈バイパス術には、人工心肺装置を用い、心臓を停止させて行う方法と、人工心肺装置を使用せず、心臓を拍動させた状態で行う方法、人工心肺装置で補助しながら、心臓を拍動させた状態で行う方法があります。また、最近では小さな切開でバイパス術を行う低侵襲心拍動下バイパス術も行われています。

 


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